BESST|結晶成長やデバイスのシミュレーション【STRJapan株式会社】

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BESST

Bandgap Engineering Superlattice Simulation Tool
V-族窒化物超格子解析

BESST新着情報
■2013.04.01 BESST 製品紹介ページを公開しました。

製品概要

短周期超格子(SPSL)は、技術上、設計上の問題解決に於いて、ヘテロ構造デバイスの重要な要素となり得ます。III-族窒化物に於いては、SPSLはエピ層の貫通転位密度の軽減、Mgアクセプタの活性促進、p-、n-エミッタ、LED、レーザダイオードの活性領域へのホール注入効率の増大に有効な手段となります。SPSLの優位性の確立には、SPSLパラメータ、即ち構成層の厚みと組成依存の、電気的、光学的物性を把握することが必要です。
BESSTパッケージは異なるp-、n-ドープしたSPSL連続領域からなるデバイスのバンド構造、キャリア輸送のモデリング、SPSL固有の物性を計算する事が出来ます。また、デバイスからの発光スペクトルを予測する事が出来ます。

製品特長

■ソフトウェアの機能

製品紹介

[出力結果]

BESSTでは、主に以下の様な特性(出力結果)を得ることが出来ます。

デバイス中の超格子の電気的物性の計算により以下の特性を得ることが出来ます。
・ 電子構造:局在化したキャリアのエネルギー準位と波動関数、ミニバンドパラメータ
・ キャリア濃度と不純物のイオン化率
・ 電場分布
・ 超格子中の電気伝導度

図1. 超格子の電子構造

図1. 超格子の電子構造

キャリア輸送方程式とカップルしたPoisson、Schrodinger方程式のセルフコンシステント解法による指定バイアスにおける全デバイスの以下の特性を得ることが出来ます。
・ バンド構造
・ QW中キャリアのエネルギー準位と波動関数
・ キャリア濃度と不純物イオン化率
・ キャリア流束と再結合率
・ 発光スペクトル
・ 連続バイアス値指定による電流-電圧(I-V)特性

上記出力は超格子ベースのデバイス動作の詳細な洞察のための基礎となり、個々の超格子パラメータ、また超格子接続の最適化を支援します。

[物理モデル]

BESSTでは、キャリア輸送方程式とカップルし、超格子ベースのヘテロ構造に対応したPoisson方程式とSchrodinger方程式のセルフコンシステントな解法を使用しています。

Poisson方程式で計算したバンド構造
・ 自発分極、ピエゾ分極を考慮します。
・ キャリア密度はキャリアの量子特性を考慮して計算します。
・ 末端の境界条件は超格子周期の電気的中性条件が使われます。

キャリア密度の量子論モデル
・ 短周期超格子に於いても、電子、ヘビー・ライト・スプリットオフホールに対し、有効質量アプローチが適用されます。
・ 個々の量子井戸中の局在化キャリアはSchrodinger方程式を数値的に解く事により計算します。
・ 量子井戸間のカップリングとミニバンドの形成は強結合近似(TBA)が使われます。

キャリア輸送と再結合  
・ 超格子ベースのヘテロ構造のキャリア輸送の記述には離散的ドリフト拡散モデルが使用されます。
・ バンド・バンド間輻射再結合には電子・ホール波動関数の重なりを考慮し、個々の量子井戸に対し計算されます。

■ユーザーインターフェース

製品紹介

BESST は、シミュレーションの経験がない方にも分かりやすいグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を用意しています。

・ 全ての入力データの設定:ヘテロ構造、物性、オプション
・ 計算制御
・ デバイス挙動の可視化
計算結果はファイルに出力されます。Tecplotグラフィックスパッケージ形式、またはテキストデータファイル形式でエキスポートすることができます。

図2. 超格子ヘテロ構造における超格子領域設定画面

図2. 超格子ヘテロ構造における超格子領域設定画面

図3. 超格子の電子構造(計算結果)ミニバンド、及び波動関数

図3. 超格子の電子構造(計算結果)ミニバンド、及び波動関数

■物性データベース

製品紹介

シミュレーションに必要なIII族窒化物の物性値は付属データベースに内蔵されています。使用者によるデータベースの変更も可能です。

解析事例

1.アクセプターのイオン化効率
AlGaN混晶の高アクセプタイオン化エネルギーとp-層の低電気伝導性は窒化物デバイスにて良く知られている問題です。Mg-ドープのGaN/AlxGa1-xN超格子は同じ平均組成のAlGaN層よりも価電子帯修飾により高いホール濃度を有す事が示されています。しかし、ホール濃度は超格子の構造に大きく依存します。BESSTパッケージによる計算では実測値の高い再現性が示されました。

図4. 井戸層と障壁層幅とホール濃度の関係

図4. 井戸層と障壁層幅とホール濃度の関係
青線:計算値、赤点:実測値(P. Kozoboy et al, Appl. Phys. Lett., 74,3681(1999))

2.超格子ベースのUV LED
近年、異なるSPSL間のp-n接合に基づく様々なUV LEDが発表されています。特にn-、p-ドープのSPSLクラッディング層に挟まれた広い量子井戸のi-SPSL活性領域ではn-、p-SPSLのみのLEDに比較し、輻射強度が増加する事が知られています。実際この様なp-i-n LEDは従来のダブルヘテロ構造のデバイスのように動作します。広い量子井戸のSPSLのバンドギャップはクラッディング層のバンドギャップより小さく、活性層内に局在化したキャリアを産み出し、内部発光効率を高めます。
バンド構造はSPSLベースのデバイスとバルク構造デバイス間で類似性を示します。

図5. バイアス値4Vにおける、p-n SPSL LED(左)、p-i-n DHS SPSL(右)のバンド構造と電子、重ホール濃度。太黒線は有効バンドギャップ
図5. バイアス値4Vにおける、p-n SPSL LED(左)、p-i-n DHS SPSL(右)のバンド構造と電子、重ホール濃度。太黒線は有効バンドギャップ
図5. バイアス値4Vにおける、p-n SPSL LED(左)、p-i-n DHS SPSL(右)のバンド構造と電子、重ホール濃度。太黒線は有効バンドギャップ
図5. バイアス値4Vにおける、p-n SPSL LED(左)、p-i-n DHS SPSL(右)のバンド構造と電子、重ホール濃度。太黒線は有効バンドギャップ

図5. バイアス値4Vにおける、p-n SPSL LED(左)、p-i-n DHS SPSL(右)のバンド構造と電子、重ホール濃度。
太黒線は有効バンドギャップ

バンド図はSPSLベースのデバイスとバルクプロトタイプ間で類似性を示します。有効表面電荷は、平均電場がp-n接合の内部電場と逆向きにかかるDHS活性領域界面に形成されます。この様な挙動は、単一量子井戸(SQW)界面上の分極電荷を有す従来のSQW InGaN LEDヘテロ構造の固有な現象です。p-n SPSL接合ではn-、p-SPSLで等しいマクロ分極が発生するため、有効表面電荷が認められず、p-n SPSL LEDは通常のp-n接合ダイオードと同様の挙動を示します。

これらの結果からSPSL LEDヘテロ構造のバンドギャップエンジニアリングの潜在性が示され、BESSTパッケージの構造最適化支援の有用性が示されました。

動作環境

GUI(計算条件設定、計算結果出力):Windows OS
RAM – 256MB 1024x768解像度のディスプレイ、及びビデオカード・マウス

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