SpeCLED
LED の熱と電流解析
Modeling of current spreading and temperature distribution in LED
リリースノート
SpeCLED ver5.0がリリースされました。
製品概要
SpeCLEDは、平面型および垂直型LEDチップにおける電流拡がりと熱伝導を高精度に解析するシミュレーションソフトウェアです。
LEDチップ内の電流密度分布、内部量子効率 (IQE)、温度分布を3次元的にシミュレーションし、順方向電流に対する順方向電圧、発光出力、ウォールプラグ効率、外部量子効率などの特性も予測します。
実際のチップ構造を層ごとに入力でき、非一様なドーピングや組成分布も考慮可能で、電極やITO層内の電流拡がり、温度依存性を考慮した発熱・熱伝導解析を連成解析します。
また、SiLENSeで得られた活性層のj-U特性を取り込むことでより現実的なモデル化が可能であり、解析結果は光取り出しシミュレータRATROへの入力としても活用できます。
製品特徴
①ソフトウェアの機能
SpeCLEDは、平面型および垂直型LEDチップ内部における電流拡散と熱伝導を3次元で連成解析できるシミュレーションソフトウェアであり、LEDチップの動作を支配する物理現象を詳細に考慮することで、実際のデバイス特性を高い精度で予測することが可能です。
詳細な機能に関しては、以下をご参照ください。
出力結果
SpeCLEDでは、主に以下の様なLED チップ特性 (出力結果) を得ることができます。
- LEDチップ内の温度分布
- LEDチップ内の発熱分布 (ジュール発熱)
- LEDチップ内の電流密度、電位分布
- 活性層内の内部量子効率 (IQE) 分布
- 活性層内の発光パワー密度分布
- 活性層内の発光波長分布
- 活性層内の発熱分布
- ウォールプラグ効率 (WPE)、平均内部量子効率 (IQE)
- 電流・電圧特性
計算モデル
SpeCLEDでは、主に以下のような特長的な計算モデルを実装しています。
- LEDチップ構造は、基板上に形成された積層構造として定義されます。
- 対応可能な基本構造として、以下の2種類のLEDダイ構造を想定しています。
‐ 平面型LEDダイ (Planar type) :n-コンタクト層 (エッチメサ構造を含む)、活性領域 (発光領域)、p-コンタクト層、メサ構造上のn-電極、p-コンタクト層上のp-電極、およびn・p電極パッドで構成されます。
‐ 垂直型LEDダイ (Vertical type) :チップ底面のn-電極、n-コンタクト層、活性領域、p-コンタクト層、p-電極、およびn・p電極パッドで構成されます。
- 活性領域は、温度依存性を考慮したバイアス–電流密度特性 (j–U特性) として与えます。
この特性は、ユーザーが任意の関数として定義することも、電流密度とバイアス値のデータテーブルとして与えることも可能です。通常は、SiLENSeで計算された活性領域のバイアス–電流密度特性を入力データとして使用します。 - 中性領域の電気伝導度や、活性領域の局所的な内部量子効率に対する温度依存性を考慮します。
- 熱境界条件として熱伝達係数を指定し、チップ外部との熱移動をモデル化します。
- 異方性移動度の指定により、面内および法線方向で異なる電気伝導特性を持つ材料にも対応可能です。
- マイクロLEDのような小型チップやIII-V族ベースの活性層で重要となる、メサ側壁における表面再結合も考慮可能です。
- 絶縁膜やITO層を考慮した電流の遮断や拡散を考慮します。
- ユーザー指定関数 (Function) により、材料物性などを関数として考慮可能です。
②ユーザーインターフェース
SpeCLEDは、シミュレーションの経験がない方にも扱いやすいグラフィカルユーザインターフェース (GUI) を備えており、LEDチップ構造の作成、計算条件の設定、計算格子の自動生成・調整、物性値の編集、計算の実行までを一貫して行うことができます。
また、複数材料の変更を考慮したケーススタディやバッチ処理機能にも対応しており、効率的な解析が可能です。
さらに、計算結果の可視化には専用の可視化ソフトウェアView2Dを使用することができます。
動作環境
GUI (計算条件設定、計算結果出力) :Windows OS
16GB RAM, Windows 10, 11 Professional 以上